胆沢平野土地改良区の長期計画運営方針である「地域農業の創造」には、経営力向上に伴った地域農業を創造する担い手育成支援の充実が必要不可欠です。その支援の一つとして、IACS農業経営セミナーを実施しております。(IACSとは:胆沢平野版農業クラウドシステムの略称 Isawaheiya Agricultural Cloud System )

 「高収益作物」に取り組むには、労働力不足という大きな課題があります。その課題解決策として、機械作業ができる土地利用型作物を選択する経営体が多いですが、今度は機械に対する多額な初期投資が課題となります。

 IACSでは、取り組みやすい高収益作物の一つとして、無償機械リースや買取価格が安定しているなどのバックアップ体制が整っており、国内生産拡大を推進しているカゴメ株式会社の加工用トマトの取り組みを4年前から紹介しております。

 今回、管内で初めて大型機械収穫を実施する経営体があり、9月7日に現地研修会を開催しました。

 講師である「農事組合法人小山中央みなみ」の担い手である小野寺様(40代)は、「今後の地域を考えた時に、人手が多くかかる品目では難しい。今年4年目であるが、定植機や刈取の機械など無償でカゴメ株式会社より借りる事ができ、初期投資なく始められ、栽培についてもサポートが充実している。何より、機械で収穫すれば選別せずカゴメのトラックが集荷に来てくれることは大変楽であり、米や大豆と繁忙期が重複しない事も魅力である。」と話して下さいました。

 また、カゴメ株式会社野菜事業部の益子様は、「カゴメでは国産トマトの生産規模拡大に力を入れており、契約栽培して頂く農家さんに最大限のバックアップをしている。技術指導も定期的に実施しており、初心者でも安心して栽培できる環境を整えている。まず、少しの面積からでいいので1年作付けしてみてほしい。」と話されました。

 当日は、13経営体30人の参加があり、参加者からは、「玉ねぎも検討しているが、機械投資が大きく挑戦しにくい。加工用トマトは、機械無償リースという話を聞き、試しに来年からやってみようと思った。」という声が聞かれました。

 今後も営農法人のニーズを捉えた支援を行って参ります。

                                              (胆沢平野土地改良区 胆沢平野版農業クラウド推進係 課長補佐 髙橋優恵 主事 伊藤早織 作成)

 

 

 

【熱心に話を聞く参加者】

【企画した胆沢平野版農業クラウド推進係】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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