岩手県ため池サポートセンターは、9月5日(木)本会会議室及び矢巾町田沢ため池において、令和6年度岩手県ため池サポートセンター技術研修会及び現地研修会を開催しました。本研修会は、防災重点農業用ため池を所有、管理する職員の施設管理技術の習得並びに技術力向上を図ることを目的に開催したもので、市町村及び土地改良区職員等25名が受講しました。

 開会に当たり、岩手県農林水産部農村建設課 木村 準 技術主幹兼水利整備・管理担当課長が「近年、気候変動の影響による豪雨に加え、大規模な地震などの自然災害が頻発、激甚化し、これまで以上に自然災害への備えが重要となっている。ため池の管理者同士が連携し知識や経験を共有することで、より効率的な管理が可能になると考えているため、本研修会はその契機としてほしい。」と挨拶しました。

 研修会では、ため池の管理のポイントや緊急点検、災害被災時の応急対応、その他情報提供について説明したほか、地震や豪雨に備え緊急的にため池の水位を低下させる簡易放流装置(サイフォンの原理を活用し無動力で排水させるもの)の実演を県内で初めて実施しました。参加者は実際に装置の組み立てから、バケツリレーによるホース内の注水、放流までを体験しました。別紙模式図を参照

 参加者からは、「実作業も行い、ため池管理の参考となる研修だった。」「今後の異常気象に備え、簡易緊急放流装置の常備を検討したい。」などの感想が寄せられました。

 本研修会が今後のため池のより適正な管理保全と技術力向上につながることを期待します。

 今後、岩手県ため池サポートセンターでは県内他会場で技術研修会を開催する予定としています。

 

【木村技術主幹】

【バケツリレーの様子】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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