11月22日、第44回全国土地改良大会沖縄大会が『水土里の開くみるく世を鳴らしとぅゆまし守禮の邦から』をテーマに、沖縄県沖縄市で開催され、勝俣農林水産副大臣ほかを来賓に迎え、全国の水土里ネット関係者約2,500人が参加しました。
開催にあたり、主催者の二階俊博全国土地改良事業団体連合会会長が、「本大会が開催できることを、主催者を代表して心から感謝申し上げる。土地改良という集団はしっかりしており、なくすわけにはいかないということを、全国各方面に認識していただくことが、予算の獲得やその後の農業農村振興策の展開に大きくつながる。令和5年度の予算編成は大詰めを迎えており、本年度補正予算においても土地改良の電気代高騰分の7割を支援する仕組みを導入した。引き続き、皆様方のさらなるご尽力、ご協力をお願いするとともに、予算獲得に向け、“闘う土地改良”の旗のもと一致団結していこうではありませんか。」と挨拶しました。
また、来賓の勝俣農林水産副大臣が、「昨今、ロシアのウクライナ侵攻や気候変動の影響などにより、我が国の農林水産業が大きな転換期を迎える中、将来にわたって食料を安定的に供給していくためにも土地改良の重要性はますます高まっている。農林水産省としても、制度や予算の両面から土地改良の推進に取り組み、制度面では本年の通常国会において、土地改良法を改正し、担い手への農地の集積集約化を加速化させるとともに、自然災害に対する土地改良施設の安全性の向上を図るために必要な措置を講じた。土地改良事業の推進に必要な予算については、令和4年度は当初予算と前年度補正予算を合わせて6,285億円を確保し、平成22年の大幅削減前の水準を上回り、皆様の期待にお応えできる規模となっている。また来年度に向けてもしっかりと予算を要求している。」と祝辞を述べました。
式典では、長年にわたり土地改良事業にご尽力された方々の功績を讃えて表彰式が行われ、本県からは及川哲郎氏(岩手中部土地改良区理事長)が農林水産大臣表彰を、井上良一氏(岩手山麓土地改良区理事長)が農林水産省農村振興局長表彰を、故加藤良助氏(元金流川沿岸涌津土地改良区理事長)が全土連会長表彰を受賞しました。
大会翌日の23日には雨の中、本会役員らが『慶座(ぎーざ)地下ダム』を視察しました。地下ダムとは水を通さない壁(止水壁)を地下に造り、今まで利用されず海に流れ出ていた地下水をせき止め、琉球石灰岩の小さな空隙を利用して地下水を貯める施設です。
慶座地下ダムは沖縄本島の南郊に位置する糸満市及び八重瀬町において、米須(こめす)地下ダムと共に1,352haの畑地を潤しており、安定的な農業用水の確保による野菜、果樹、花卉、サトウキビなどの多様な農業の展開、生産性及び品質の向上、労力節減による農業経営の安定に寄与しています。

【挨拶する二階会長】

【祝辞を述べる勝俣農林水産副大臣】

【農林水産大臣表彰を受賞した及川氏】

【会場内(沖縄アリーナ)の様子】

【地下ダムによる営農の状況①】

【地下ダムによる営農の状況②】

【余水吐の様子(地上から4mほど下にある】

【本島南部土地改良区 伊敷氏の説明を聞く様子】
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