12月2日、本会では令和7年度新人研修として、新人4人を含む職員9人が花巻市で工事施工中の「経営体育成基盤整備事業柴沼地区」及び「経営体育成基盤整備事業太田地区」の現場見学会を行いました。
本研修は、ほ場整備事業の工事現場を見学し、計画・設計が実際の工事にどのように反映されているか確認することで、業務全体の理解を深めるとともに成果品の質を高めることを目的としています。
現場では県南広域振興局農政部北上農村整備センターの佐藤浩幸主任主査と鹿島佳子主査に事業概要等を説明していただきました。
柴沼地区の一部は、かつて農用地土壌汚染対策地域に指定されていましたが、対策事業によって盛土が行われたことで、昭和58年に指定が解除されました。こうした経緯を踏まえ、事業実施にあたっては市と事前協議を行い、該当箇所では掘削を行わず、基盤盛土によって現況の地表面を保持したまま施工しています。
太田地区は農作業の省力化・労力軽減を目的としてスマート農業に対応した基盤整備事業を実施しています。給水栓の遠隔装置、法面の緩傾斜化・排水路の暗渠化、側道・ターン農道を施工しています。これにより水管理や草刈り作業の軽減、機械作業の省力化といった効果が期待されます。
工事の発注を担当するお二人からは、施工中の対応や事前協議など様々なことを説明いただき、発注作業や工事について大変勉強になりました。
最後に、北上農村整備センターの佐藤浩幸主任主査及び鹿島佳子主査には丁寧に対応いただき心から感謝申し上げます。おかげさまで貴重な体験となり、有意義な研修となりました。
≪参加者からの一言≫
総務管理部 管理指導課 主事 高見 知加(入会1年目)
工事現場を間近で見学し、ほ場整備事業の重要性と現場での取組みを学ぶ貴重な機会となりました。柴沼地区では土壌の安全性が農産物の品質や地域農業の信頼性に直結すること、太田地区ではスマート農機活用には適切な基盤整備が不可欠であることを実感しました。今後の業務に活かし、地域農業の発展に貢献していきたいです。
総務管理部 総務課 主任 米田 知優(入会1年目)
私たちの業務は、農業農村整備事業の調査・計画・設計・積算等の入り口部分を担っておりますが、今回工事現場を見学し、生産者である受益農家や農業法人の方々の声を大事にして事業が進められていることを知ることができました。また現場の方の苦労を理解することができ、有意義な研修でした。見学会や研修会等の知識を吸収出来る場には今後も積極的に参加し、業務の幅を広げていきたいと思います。
総務管理部 総務課 主事 佐々木 つぐ美(入会1年目)
今回の研修では、スマート農業に向けた基盤整備の重要性を感じることができました。法面の緩傾斜や幅広畦畔、ターン農道などの工夫を実際に目にしたことで、作業効率の向上につながる点をより具体的にイメージできました。また、各地区ではそれぞれの関係者の声や状況を踏まえて整備が進められていることも知ることができ、貴重な学びの機会となりました。
総務管理部 水土里情報推進課 技師 紺野 光咲(入会1年目)
現場を訪れて整備事業が行われている様子を目にするのは今回が初めてでした。柴沼地区では掘削制限区域にパイプラインを設置するため、盛土を行ったという話を伺いました。また、太田地区では工事現場と幅広畦畔やターン農道などを見学し、土地改良事業がただ区画を大きくするだけでなく、今後の営農を効率的に行うためのものであると再認識することができました。

【経営体育成基盤整備事業柴沼地区】

【経営体育成基盤整備事業太田地区】

見学の様子
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https://www.iwatochi.com/main/06/osirase/osirase1228.pdf