照井土地改良区(小野寺道雄理事長)は一関市と平泉町を流れる「照井堰用水」が世界かんがい施設遺産に登録された記念の祝賀会を27日、同市山目のベリーノホテル一関で開催した。

 この祝賀会には、県や両市町など関係機関・団体から約100名が出席。先人から受け継がれた価値ある水路を後世に守り伝えていく決意を新たにした。

 小野寺道雄理事長は「世界かんがい施設遺産は国内では27施設が登録されているが、県内では照井堰用水が最初の登録となった。850年という長い間に幾多の先人達が血と汗を流し、命を懸けて開削、改修し管理してきた事に対する栄誉だ」とあいさつ。同土改区の阿部事務局次長による経過と概要の説明に続き、来賓の紺野由夫農林水産部長、一関市長、神崎浩之県議会議員らが祝辞を述べた。

 参加者は県土地改良事業団体連合会の及川正和会長による発声で乾杯。登録を喜ぶと共に、水路の活用や維持管理への思いを分かち合った。照井堰用水は、平安末期に藤原秀衡の家臣照井太郎高春が開削したと伝えられる用水路。同市厳美町の磐井川を水源とし、農業用水や生活用水となっているほか、毛越寺の浄土庭園に遣水として疎水されるなどの多面的な価値が国際かんがい排水委員会(本部インド)に認められ昨年12月に世界かんがい施設遺産に認定され、登録証が伝達されている。

                   (作成:照井土地改良区)

 

挨拶する照井土地改良区小野寺道雄理事長

 

▼▼▼PDF版はこちらから▼▼▼

https://www.iwatochi.com/main/06/osirase/osirase628.pdf