胆沢平野土地改良区(及川正和理事長)は、今年度4年目を迎える水土里の皆廊(かいろう)の取り組みの一つとして、「水土里の皆廊 春のつどい」と題し、日本最大級の円筒分水工最深部を初公開するイベントを4月16日、17日の両日に開催しました。

 当日は晴天に恵まれ、県内外から2日間で計229名にご参加いただきました。

 新型コロナウイルス感染症対策として、受付時の検温、手指消毒を行った上で、ソーシャルディスタンスを確保するため、入場時間帯を1日10回、最大で20名に分けて実施いたしました。

 また、岩手県土地改良事業団体連合会から千葉匡専務理事と若手職員7名のご参加もいただきました。

 円筒分水工は、胆沢平野の二大水系である「茂井羅堰」と「寿安堰」がどちらも胆沢川に水源を求めていた時代の水争いを解消するため、農業土木技術者の英知を結集し1958年(昭和33年)に完成、1995年(平成7年)に第二期国県営かんがい排水事業で改修され現在の姿に生まれ変わりました。

 胆沢ダムから取水した最大流量毎秒16トンの農業用水を受益面積に応じ、合わせて約7,400ヘクタールの水田に供給する円筒分水工は、まさに胆沢平野のシンボルです。

 参加者からは「円筒分水工は揚水機を使って水を汲み上げていると思っていた。最深部に入り、自然流下で流れてくる水が湧き上がる仕組みがよく理解できた。」、「実際に内部に入ると公平に水を配分するため、考えに考え尽くされた構造であると感じた。」など驚きの感想を多数いただきました。普段は絶対に立入ることのできない施設を初公開したことで、多くの方に円筒分水工の構造や役割に親しみを感じていただく機会となりました。

 

水を抜いた円筒分水工

水が湧き上がる仕組みについて
積極的に質問する参加者

仮設通路、階段を通り分水槽へ下りる参加者

興味深く最深部を観察する土地連の若手職員

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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