2016.10.01 千葉日報 社会 (全673字) 

 千葉県干潟土地改良区(旭市鎌数、斉藤勝昭理事長職務執行者)で巨額の使途不明金が判明し、男性事務局長(57)が長年にわたる着服を認めたとされる問題で、使途不明金が総額で9億円近くに上るとみられることが30日、関係者への取材で分かった。同改良区側は既に千葉県警に相談しており、近く事務局長を業務上横領容疑で刑事告訴するとみられる。

 同改良区では今春、地域組織の万力支区からの預かり金などについて事務局長が使い込みを認め、少なくとも約1億9千万円が不明になっていることが明らかになった。

 事務局長は1996年に経理課長となり、会計課長や総務課長を歴任した。この間、同改良区の会計を担当。通帳などは基本的に1人で管理していたという。複数の基金にも手を付けていたとみられ、同改良区は全容解明を進めてきた。

 関係者によると、使途不明金は8億8千万円ほどに上るとみられる。金銭の出入りが複雑なため額の確定は難しいといい、事務局長による横領の総額も不明。同改良区はこの一部の、時効(7年)を迎えていない横領疑惑について刑事告訴を検討している。同改良区側は県警に相談しており、近く刑事告訴するとみられる。

 同改良区では問題発覚後の6月に開かれた総代会で、現職を含む理事長・理事を承認するための人事案件が否決され、いずれも任期が切れた。その後、前職の理事長・理事が職務執行者となっており、10月に開催予定の臨時総代会で再度、理事・理事長の人事案件を提案する方針。また、役職員による被害額の補てんの可否について、同改良区は「時期が来れば明らかにする」などとしている。

千葉日報社

 

業務上横領容疑で告訴状 千葉・土地改良区、職員巡り提出

2016/10/01 23:22 日経速報ニュース    353文字 

 千葉県干潟土地改良区(旭市)の預金口座から約5千万円を引き出し流用したとして、同改良区が男性事務局長(57)=停職6カ月=に対する業務上横領容疑の告訴状を県警に提出したことが1日、同改良区の関係者への取材で分かった。県警は内容を検討した上で受理するかどうか決める。

 事務局長は7億円以上の流用を認め「1999年ごろからやっており、先物取引に使った」と話しているという。改良区は事務局長への損害賠償請求も検討している。

 関係者によると、事務局長は2010年ごろから今年2月にかけて、支区からの預かり金や国と県からの補助金など約5170万円を流用した疑いがある。96年から1人で経理を担当していた。

 弁護士らでつくる第三者委員会によると、複数の口座から現金を出し入れして発覚を遅らせていたとみられる。〔共同〕

 

土改区、事務局長を告訴 横領容疑=千葉

2016.10.01 東京朝刊 29頁 (全327字) 

 旭市の県干潟土地改良区で多額の使途不明金が生じている問題で、同改良区が30日、預金から約5170万円を着服したとして、事務局長の男性(57)(停職中)を業務上横領容疑で県警に告訴したことが関係者への取材でわかった。

 関係者によると、男性は同改良区に対し、1998年頃から今年春にかけて7億円超を着服したことを認め、「先物取引に使った」と話しているという。同改良区は公訴時効(7年)を踏まえ、2010年8月から今年2月までの使途不明金について告訴した。

 男性は今年4月に問題が発覚するまでの20年間にわたり、会計を管理するポストを歴任。定期預金証書や残高証明書の偽造を行うなどして、県の監査を免れていたとみられる。

 同改良区は男性への損害賠償請求訴訟も検討する。

読売新聞社

 

▼▼▼PDF版はこちらから▼▼▼

https://www.iwatochi.com/main/06/osirase/osirase544.pdf